左手の薬指にはめる結婚指輪

左手の薬指にはめる指輪としては、婚約指輪と結婚指輪があります。左手に婚約や結婚を証明する指輪をはめるのは、古代ギリシアの時代から左手の薬指の血管は、内臓の中で一番重要な臓器である心臓とつながっていると考えられていたためです。ヨーロッパのあらゆる言語の元となっているラテン語では、薬指のことを「指輪をはめる指」という意味で表しています。実用面でも、薬指は一番使わない指のため、指輪が傷つきにくいためはめられるようになったという説もあります。

北欧やオーストリア、ドイツなどの一部の国では右手の薬指に結婚指輪をはめる習慣もあります。また、東南アジアの諸国では、手の指ではなく足の指に結婚指輪をはめる民族もいます。指輪が男女の愛の証になった理由としては、指輪の形である「円」が、永遠に終わることのない愛を象徴するのにふさわしいためです。結婚指輪をはじめて交わした人物としては、9世紀のローマ教皇ニコライ1世が有名です。

9世紀以前の古代ローマでも指輪を贈る習慣がありましたが、この頃は新婦ではなく新婦の父親に贈っていました。日本に結婚指輪の習慣が広まったのは、明治維新後です。しかし、指輪などの宝飾品を身につける習慣がなかった日本人にはすぐには普及せず、一般庶民に指輪を結婚の証として交わす風習が広まったのは、戦後以降です。最近のマリッジリングでは、婚約指輪と兼用できる小さいダイヤモンドがリングの周りを彩っているエタニティリングと呼ばれているものが人気があります。

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