「永遠の絆」である結婚指輪の起源

結婚し、愛を誓い合った夫婦が指輪を贈り合う習慣は、今から約2000年前の古代ローマ時代に遡ります。その頃は指輪ではなく鉄のバントでした。その後ローマ教皇ニコラス1世が初めて結婚指輪をはめたとされており、以降貴族を中心にその文化が浸透していきました。そもそもアクセサリーとしての指輪は古代エジプトの頃から今と同じような金や貝殻を指にはめ、指輪の形である丸形は「永遠」の象徴とされていました。

そして、古代ギリシャの男性たちは「永遠の愛」の象徴として、愛する女性に思いとともに指輪を贈ります。大切なその指輪を左手の薬指にはめる理由は、古代ギリシャでは左手の薬指と心臓は一本の管で繋がっていると信じられていたからです。左手の薬指にお互いが指輪をはめることで「心と心が繋がっている」と信じられてきました。そしてローマ教皇ニコラス1世が指輪をはめた時代では、男性は鉄の指輪、女性には金の指輪が贈られ、それが今日の指輪の交換の儀式へと繋がったとされています。

そんな結婚指輪の日本での歴史は浅く、「贈り合う」という文化が一般化したのは高度成長期です。それまでは指輪はあくまで女性のファッションであり、たとえ結婚指輪といえど男性が指輪をはめることには抵抗がありました。そもそも日本にジュエリーと言うものが浸透したのが江戸時代末期。オランダの影響を受けて主に長崎で指輪が流行したのがきっかけです。

ですが、高度成長期に入り結婚指輪を贈り合う文化は「永遠の愛を誓う」という名の下瞬く間に広がりました。最近では結婚指輪をはめないカップルも多々みかけます。絶対はめなければならないものではありませんが、古代から続く「永遠の絆」を言葉だけでなくカタチとして欲しいものですね。

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*